「Mitsubishi Model-A」 藤本堅二
日本初の量産乗用車として1918年に登場した三菱A型。そもそも日本に自動車が初めて輸入されたのは1898年で、1910年ごろに全国の輸入車は1,000台にも満たなかった。そんな時代に国産の自動車を作る動きが起こり、山羽式蒸気自動車や快進社のダット号などが試作されたが生産には至らなかった。そうした中、三菱重工では神戸造船所の内燃機関工場で、社内にあったフィアット(タイプ2といわれる)を分解し、部品毎に図面を作るところから自動車の開発が始まった。製造技術がまだ未熟だったため開発は困難を極めたが、ほぼ手作りで22台が生産された。しかし軍部からの要求で、自動車よりも航空機の開発が優先され三菱A型は生産を終えることになる。
「Mitsubishi Model-A #2」 藤本堅二
絵の中のキャプションは三菱A型の宣伝文句を想定したもの
「4WD PX-33」 作者不明
PX-33は陸軍からの依頼で作られた4輪駆動車。フランスのベルリエ製6輪乗用車を参考にして製作され、1934年に試作車が完成し、1937年に4台が生産されたものの結局量産には至らなかった。背景はその頃に誕生したドイツのドルニエDo-X飛行艇で「空の豪華客船」といわれた
「4WD PX-33 #2」 作者不明
20世紀中ごろのアメリカのエアレースを背景としたPX-33
「BS-43」 作者不明
「TD-35」 作者不明